この第1講では「文型」について学びます。
1. 第1文型(SV)
My father lives in London.
「私の父はロンドンに住んでいます」
主語(Subject)と動詞(Verb)で文章が成立し、SV「SはVする」の形になるものを第1文型と言います。
この文章の構造は以下のとおりです。
また、以下のような “There is S 副詞句” も第1文型になります。
There is a hole in the heel of your sock.
「君の靴下のかかとに穴が空いているよ」
この文章の構造は以下のとおりです。
2. 第2文型(SVC)
My iPhone is very expensive.
「私のiPhoneはとても高い」
主語(Subject)と動詞(Verb)の他に補語(Complement)をとり、SVC「SはCである」の形になるものを第2文型と言います。
第2文型の代表的な動詞は be動詞です。
この文章の構造は以下のとおりです。
第2文型(SVC)の動詞をいくつかのグループに分けて見ていこう!
携帯電話でこのサイトを見ている人は画面を横にして見てね!
①「〜のままである」グループ
keep C | Cのままである | * Cは形容詞 |
keep(V) warm(C) 「暖かくしている」
remain C | Cのままである | * Cは 名詞・形容詞・分詞など |
remain(V) silent(C) 「黙ったままでいる」
remain(V) good friends(C)「良い友人のままである」
“remain” は [riméin / リメイン] と発音します。
stay C | C のままである | * Cは 形容詞・分詞・名詞・前置詞句 |
stay(V) young(C) 「若いままである」
stay(V) a bachelor(C)「独身のままでいる」
hold C | C のままである | * Cは good, true などの形容詞 |
hold(V) true(C) 「有効である」
“true” は「当てはまる・該当する」の意味の 形容詞 です。
stand C | C のままである | * Cは 形容詞・分詞 |
stand(V) still(C) 「じっとしたままである」
“still” は「静止した・動かない・じっとした」の意味の 形容詞 です。
②「〜になる」グループ
become C | Cになる | * Cは 名詞・形容詞・過去分詞 |
become(V) a student(C) 「学生になる」
become(V) popular(C) 「人気が出る」
“popular” は「人気のある・評判の・広く行き渡った」の意味の 形容詞 です。
get C | Cになる | * Cは 形容詞 |
get(V) dark(C) 「暗くなる」
“get” と “become” の違いは 英作文 で学びます。
grow C | Cになる | * Cは 形容詞 |
grow(V) old(C) 「歳を取る」
grow(V) dark(C) 「暗くなる」
turn C | Cになる | * Cは 形容詞 や職業・宗教を表す無冠詞の名詞 |
turn(V) yellow(C) 「黄色くなる」
turn(V) pale(C) 「(顔色が)青くなる」
turn(V) sour(C) 「(腐って)酸っぱくなる」
“turn C” は通例、状態が悪化する場合に用います。
come C | Cになる | * Cは 形容詞・過去分詞 |
come(V) true(C) 「実現する」
come(V) alive(C) 「(人・場所などが)活気づく・(話が)生き生きとする」
「Cになる」という意味の “come” は 良い意味の形容詞(true, right, alive, clean, easy …)と共に用いられることが多いです。
“alive” は「(人・場所などが)(興奮や喜びなどで)生き生きとした・活発な」の意味の 形容詞 です。
go C | Cになる | * Cは 形容詞・分詞形容詞 |
go(V) bad(C) 「(食べ物が)悪くなる・腐る」
go(V) blind(C) 「視力を失う」
go(V) missing(C) 「行方不明になる」
go(V) unnoticed(C) 「気づかれないままである」
go(V) bonkers(C)「気が狂う」
* bonkers [bɑ́ːŋkərz] 形「狂気の・気が狂った」
「Cになる」という意味の go は 悪い意味の形容詞(bad, blind, missing, bald, crazy …)と共に用いられることが多いです。
“missing” は「行方不明の・失踪した・見当たらない」の意味の 形容詞 です。
fall C | (急に)Cになる | * Cは 形容詞・名詞・前置詞句 |
fall(V) asleep(C) 「寝入る」
fall(V) ill(C) 「病気になる」
fall(V) victim[prey] to ~(C)「〜の犠牲になる」
fall(V) in love with ~(C)「〜を好きになる・〜に惚れる」
fall(V) out of love with ~(C)「〜との恋が冷める」
“fall” は 主語の意志に関わらないことを暗示する語句(asleep, dead, ill, silent, unconscious, prey, victim, in love, out of love, out of sight, …)と共に用いられることが多いです。
“victim”, “prey” は「(犯罪・災害などの)犠牲者・被害者」の意味の 名詞 です。
③ 「〜と(五感に)感じる」グループ
look C | 「(外見などが)Cに見える」 | * Cは 形容詞・過去分詞(分詞形容詞化したもの) |
look like O | 「(外見から)O のように見える・思われる」 | * Oは名詞 |
look(V) happy(C)「幸せに見える」
look(V) puzzled(C)「困惑して見える・戸惑いの表情を見せる」
look like(V) a teacher(O) 「先生のように見える」
“S puzzle O” 「S(人・物・事)がO(人)を困らせる」という意味。
“puzzled” という過去分詞形(p.p.)は「(O(人)が)困らせられている」→『(O(人)が)困っている・当惑している』という意味の分詞形容詞になる。
sound C | 「Cに聞こえる・(聞いてみると・読んでみると)Cのように思われる」 | * Cは 形容詞 |
sound like O | 「Oのように聞こえる・(聞いてみると・読んでみると)Oのように思われる」 | * Oは 名詞 |
sound(V) strange(C)「奇妙に聞こえる」
sound like(V) a good idea(O)「良い考えのように聞こえる」
feel C | 「(触れると)Cの感じがする」 | * Cは 形容詞 |
feel like O | 「(触れると)Oのように感じる」 | * Oは 名詞 |
feel(V) smooth(C)「滑らかな感じがする」
feel like(V) silk(O)「絹のような手触りがする」
“smooth” 「(肌・毛皮などが)なめらかな・すべすべの」は [smuːð / スムーズ] と読みます。
smell C | 「Cのにおいがする」 | * Cは 形容詞 |
smell like[of] O | 「Oのようなにおいがする」 | * Oは 名詞 |
smell(V) sweet[nice](C) 「良いにおいがする」
smell like[of](V) milk(O) 「牛乳のようなにおいがする」
taste C | 「(飲食物が)Cな味がする」 | * Cは 形容詞 |
taste like[of] O | 「(飲食物が)Oのような味がする」 | * Oは 名詞 |
taste(V) hot(C) 「辛い(味がする)」
taste(V) bitter(C) 「苦い(味がする)」
taste(V) sweet(C) 「甘い(味がする)」
taste(V) good[delicious](C) 「おいしい(味がする)」
taste like[of](V) beer(C) 「ビールの(ような)味がする」
appear (to be) C | 「C(状態)に見える」 | * Cは 形容詞・現在分詞・過去分詞・名詞・前置詞句 |
appear(V) rich(C)「裕福そうに見える」
appear(V) pleased(C) 「楽しそうに見える」
* appear C は話し手の視覚に基づく推論を表します(Wisdom 2)
① appear のあとに 主語の身分・職業・関係などを表す名詞が来た時(程度の差を表さない語が来る時・客観的な時)は to be を省略しない(Wisdom 2)
② very で修飾できない段階を表さない形容詞・名詞が来た時は to be を省略しない
③ to be が抜けるとより主観的な意味合いを持つ
appear to be(V) a doctor(C) 「医者のようである」
appear(V) a good doctor(C) 「良い医者のようである」
* 第2例では “good” が程度の差を表す(主観的)ので to be は省略できる
seem (to be) C | 「Cのように見える・思える」 | * Cは 形容詞・名詞 |
seem like O | 「Oのようだ・Oみたいだ」 | * Oは 名詞・節 |
seem(V) happy(C) 「幸せそうに見える・思える」
seem to be(V) a singer(C) 「歌手のようだ」
seem like(V) a good idea(C) 「良い考えに思える」
* seem / appear / look の違い(Wisdom 2)
seem | 話し手の主観的な判断「〜と思われる」ことを表す |
appear | 客観的判断から「そう見える」ことを表す。seem よりかたい語 |
look | 外観・外見からみて「〜のように見える」ことを表す |
“seem to be” のあとに a singer「歌手」・single「独身」・guilty「有罪」といった程度の差を表さない語が続く時は to be を省略しない(Wisdom 2)
prove (to be) C | 「(結果として)Cであることが分かる・判明する」 | * Cは 名詞・形容詞 |
prove (to be)(V) useless(C) 「役に立たないことが分かる」
prove (to be)(V) difficult(C) 「困難なことが分かる」
turn out (to be) C | 「(結果として)Cであることが分かる・判明する」 | * Cは 名詞・形容詞 |
turn out(V) all right(C) 「うまくいくことが分かる」
turn out(V) true(C) 「本当であると分かる・真実であると分かる」
これらの第2文型(SVC)の動詞はまとめて暗記するものではありません。
長文や英作文の学習を通して少しずつ慣れていってください。
3. 第3文型(SVO)
I know her name.
「私は彼女の名前を知っている」
主語(Subject)と動詞(Verb)と1つの目的語(Object)で文章が成立し、SVO「SはOをVする」の形になるものを第3文型と言います。
この文章の構造は以下のとおりです。
* “S≠O” の関係が成り立ちます。目的語 “her name” は動作の対象です。
4. 第4文型(SVOO)
主語(Subject)と動詞(Verb)と2つの目的語(Object)で文章が成立し、SVO1O2「SはO1にO2をVする」の形になるものを第4文型と言います。
数がとても多いので、いくつかのグループに分けて見ていこう!
① 中学で習う SVOO
まずは中学生の時に学習した基本的な第4文型(SVO1O2)の動詞を見ていきます。
give 型(give O1O2 ⇔ give O2 to O1)
I(S) gave(V) Ken(O1) an iPad(O2).
「ケンにiPadをあげた」
⇔ I gave an iPad to Ken.
上の例文のように give O1O2 ⇔ give O2 to O1 に書き換えが可能なものは以下のとおりです。
give O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を与える」 |
tell O1 O2 | 「O1(人)にO2(事)を話す」 |
show O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を見せる・示す」 |
lend O1 O2 | 「O1(人)にO2(金・物)を貸す」 |
teach O1 O2 | 「O1(人)にO2(学科など)を教える」 |
bring O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を持ってくる」 |
pass O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を(手)渡す」 |
pay O1 O2 | 「O1(人)にO2(お金)を支払う」 |
sell O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を売る・売り渡す」 |
send O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を送る・届ける」 |
offer O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を差し出す・提供する」 → give と違って相手が受け取ったかどうかは不明 |
read O1 O2 | 「O1(人)にO2(話など)を読んで聞かせる」 |
make 型(make O1O2 ⇔ make O2 for O1)
My father(S) made(V) me(O1) a wooden shelf(O2).
「お父さんは私に木製の棚を作ってくれた」
⇔ My father made a wooden shelf for me.
上の例文のように make O1O2 ⇔ make O2 for O1 に書き換えが可能なものは以下のとおりです。
make O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を作ってやる」 |
buy O1 O2 | 「O1(人)にO2(物)を買ってあげる」 |
get O1 O2 | 「O1(人・物)のためにO2(物)を手に入れる」 |
choose O1 O2 | 「O1(人)のためにO2(人・物)を選んでやる」 |
find O1 O2 | 「O1(人)にO2(物・人)を見つけてやる・手に入れてやる」 |
cook O1 O2 | 「O1(人)にO2(食事)を(加熱して)作る」 → 加熱しないサラダなどには fix, make, prepare などを用いる |
call O1 O2 | 「O1(人)にO2(車など)を呼ぶ」 |
order O1 O2 | 「O1(人)にO2(品物など)を注文してやる・手配してやる」 |
cut O1 O2 | 「O1(人)にO2(食べ物など)を切ってやる」 |
ask 型(ask O1O2 ⇔ ask O2 of O1)
Can I(S) ask(V) you(O1) a favor(O2)?
「お願いがあるのですが」
⇔ Can I ask a favor of you?
* favor 「親切な好意・手助け」(可算名詞)
ask O1 O2 | 「O1(人)にO2(好意・許可・助言)を求める」 |
“ask(V) you(O1) a favor(O2)” で「あなたに親切な好意を求める」という意味になります。
“ask you a favor” は「あなたに親切な好意を求める」(= ask a favor of you)と訳しますが、a favor は you の中から出てくるものなので、この “of” は「〜から」(懇願・要請内容の出所・源 (Wisdom 2))の意味になります。
この “ask”型 に入れられることもある “inquire” ですが、用法の違いがあります。
“inquire B of A”「B(物・事)をA(人)に尋ねる」は ask と違い、 “inquire AB” とはしない(Wisdom 2)
“inquire O1 of[from] O2“「O1(人)にO2(物・事)を聞く・尋ねる」
(例文)inquire the way of[from] him「彼に道を尋ねる」(Genius 4th)
“ask” には以下の用法もあります。
ask O1 O2 | 「O1(人)にO2(質問)をする」 「O1(人)にO2(名前・時間など)を聞く」 |
⇔ ask O2 of O1 | 「O2(質問)をO1(人)に向ける」 |
Can I ask you something?
「質問をしてもいいですか」
⇔ Can I ask something of[to] you?
② 高校で習う SVOO
次に高校で勉強する第4文型(SVO1O2)を見ていきます。
afford O1 O2 ⇔ afford O2 to O1 | 「O1(人)にO2(機会・保護など)を与える・提供する」 |
This job(S) afforded(V) me(O1) the opportunity to meet many people(O2).
「この仕事のおかげで多くの人と知り合う機会が得られた」
(Wisdom 2)
allow O1 O2 | 「O1(人)にO2(時間・金銭・自由など)を与える」 |
His father(S) allows(V) him(O1) 3,000 yen(O2) a week(副).
「父親は彼に(お小遣いとして)3,000円与えている」
allow は [əláʊ](アラウ)と発音します。
* allow は “allow O1O2“(SVO1O2)の形は可能ですが、”allow O2 to[for] O1” の形は不可です。
award O1 O2 ⇔ ask O2 to O1 | 「O1(人)にO2(賞・賞金・賞品・資格など)を与える・授与する・贈る」 |
Professor Shinya Yamanaka(S) was awarded(V) the Nobel Prize(O2) in Physiology or Medicine(副) in 2012(副).
「山中伸弥教授は2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した」
* physiology [fɪ̀ziɑ́(ː)lədʒi](フィズィオロジー)「生理学」
cause O1 O2 ⇔ cause O2 for[to] O1 | 「O1(人など)にO2(出来事・特定の状況など)をもたらす・引き起こす」 |
I’m sorry to have caused(V) you(O1) inconvenience(O2).
「ご不便をおかかしてしまってすみません」
(Wisdom 2)
charge O1 O2 | 「O1(人)にO2(料金・値段)を請求する」 |
They(S) charged(V) me(O1) 10,000 yen(O2).
「彼らは私に1万円請求した」
“charge” は “charge O1O2“(SVO1O2)の形は可能ですが、”charge O2 to[for] O1” の形は不可です。
cost O1 O2 | 「① O1(人)にO2(金額・費用)がかかる・を要する」 「② O1(人)にO2(犠牲)を払わせる」 |
This magazine(S) cost(V) me(O1) 550 yen(O2).
「この雑誌は550円した」
Drunken driving(S) can cost(V) you(O1) your life(O2).
「酒酔い運転で命を失うことがある」(Wisdom 2)
“cost” は “cost O1O2“(SVO1O2)の形は可能ですが、”cost O2 to[for] O1” の形は不可です。
“cost” は〈状態動詞〉なので進行形・受動態は不可です。
deny O1 O2 ⇔ deny O2 to O1 | 「O1(人)にO2(求めるものなど)を与えない・使わせない」 |
Access to the computer was denied to the students.
「学生がそのコンピュータを使うことは認められなかった」
(Widsom 2)
do O1 O2 ⇔ do O2 to O1 | 「O1(人)にO2(利益・害・名誉など)をもたらす・与える」 |
Too much drinking(S) will do(V) you(O1) harm(O2).
「酒の飲みすぎは体に悪い」(Genius 4th)
The disaster did a lot of damage to the town.
「その災害は町におおくの被害をもたらした」(Wisdom 2)
以下の表現も覚えておこう!”
do O good | Oのためになる | = do good to O |
do O harm | Oの買い害になる | = do harm to O |
do O damage | Oに損害を与える | = do damage to O |
do O a favor | Oの頼みを聞き入れる |
“do O a favor” の書き換えに注意しよう!
Could you do(V) me(O1) a favor(O2)?
「一つお願いをしても良いでしょうか」
= May I ask(V) a favor(O2) of you(of O1)?
= May I ask(V) you(O1) a favor(O2)?
詳しくは先ほど学習した「① 中学で習う SVOO」の「ask 型(ask O1O2 ⇔ ask O2 of O1)」を参照してください。
leave O1 O2 ⇔ leave O2 to O1 | 「O1(人・団体)にO2(遺産など)を残す・残して死ぬ」 |
His grandfather(S) left(V) him(O1) a large fortune(O2).
「彼のおじいさんは彼に莫大な遺産を残して死んだ」
“leave” には以下の用法もあります。
leave O1 O2 ⇔ leave O2 for O1 | 「O1(人)にO2(物・余地・時間など)を残しておく・取っておく」 |
I left some pizza for my father.
「私は父にピザを少し残しておいた」
Leave a space on the shelf for my Nintendo Switch.
「棚に僕の任天堂スイッチを置くスペースを空けておいて」
take O1 O2 (to do ~) | 「O1(人)が(〜するのに)O2(時間)がかかる」 * Sには〈物事〉が来る * to do – は副詞用法の不定詞 |
It takes O1 O2 to do ~ = It takes O2 for O1 to do – | 「O1(人)が〜するのに O2(時間)がかかる」 * to do – は名詞用法の不定詞。It は形式主語。 * for O1 は不定詞の意味上の主語 |
That could(S) take(V) me(O1) hours(O2)!
「それをするには(私は)数時間かかる(かもしれない)」
It(S) will take(V)us(O1) at least an hour(O2) to get there(to do).
「我々がそこに着くのに少なくとも1時間はかかるだろう」
= It will take at least an hour for us to get there.
(Wisdom 2)
2番目の公式(黄色い編みかけの部分)の構造は以下のとおりです。
save O1 O2 | 「① O1(人)のためにO2(物)を確保する」 = “save O2 for O1“ 「② O1(人)のO2(労力・時間・金など)を節約する・省く」 = “spare O1 O2“ |
① Please save(V) me(O1) some coffee(O2).
「コーヒーを残しておいてね」
= Please save some coffee for me.
② Your help(S) saved(V) me(O1) a lot of trouble(O2).
「君が助けてくれたのでとても手間が省けた」
② A stitch in time(S) saves(V) nine(O2).
「ほつれる前の一針は九針を省く」「転ばぬ先の杖」
* in time 「間に合って・ちょうど良い時の」
spare O1 O2 | 「① O1(人)にO2(事・物)を割く」 = “spare O2 for O1“ 「② O1(人)にO2(苦労など)を与えない・省く」 = “save O1 O2“ |
① Could you(S) spare(V) me(O1) a few minutes(O2)?
「少し時間をいただけないでしょうか」
= Could you spare a few minutes for me?
② On-line shopping(S) spares(V) us(O1) the trouble of going to shops(O2).
「ネットでの買い物は店に行く手間を省いてくれる」 (Wisdom 2)
② Spare(V) me(O1) the details(O2).
「(相手の話に対して)(不愉快・退屈なので)細かいことは省いてくれ・細かいことは勘弁してくれ」
= Spare me.
owe O1 O2 = “owe O2 to O1“ | 「① O1(人・店など)にO2(金・代金)を借りている」 「② O1(人)にO2(恩義・謝罪など)を負っている」 |
この “owe” は超上位校(早稲田・慶應・東大など)の頻出事項です。
① I(S) owe(V) my friend(O1) 5,000 yen(O2).
「私は友達に5,000円借りている」
= I owe 5,000 yen to my friends.
① How much(O2) do I(S) owe(V) you(O1)?
「おいくらですか」
(直訳)「私はあなたにいくら借りていますか」
② I(S) owe(V) you(O1) one[a favor](O2).
「1つ借りができたね」「恩に着るよ」
* a favor 「親切な行為・手助け・ひいき」
② You(S) owe(V) me(O1) one(O2)!
「1つ貸しだからね」「貸しがあるだろ」
② I(S) owe(V) you(O1) an apology(O2).
「私は君に謝らないといけない」
* apology [əpɑ́ːlədʒi] 「謝罪・わび」は a-pol-o-gy(第2アクセント)です。
② I(S) don’t owe(V) you(O1) an explanation(O2).
「君に説明する義理はない」
owe には “owe A to B”「A(事・物)についてはB(人・物)のおかげである」の用法もあります。
この意味の時は(基本的には) “owe BA”(SVO1O2)の形では使いません。
I owe it all to you.
「すべてあなたのおかげである」(* お礼を述べる場面で)
I owe my success to my mother.
「私の成功は母のおかげです」
I owe what I am to my parents.
「今の私があるのは両親のおかげです」
Many sports owe their popularity to television.
「多くのスポーツはテレビのおかげで人気になっている」(Wisdom 2)
wish O1 O2 | 「O1(人)のためにO2(健康・幸福など)を祈る・願う」 * 主に挨拶で用いられる |
I(S) wish(V) you(O1) good luck(O2).
「あなたの幸運をお祈りします」
I(S) wish(V) you(O1) a Merry Christmas(O2)!
「クリスマスおめでとう」「よいクリスマスをお迎えください」
お祝いの言葉や挨拶の時は “Merry Christmas” と “a” がない形で使います。(Good morning!「おはよう」と同様)
アメリカは多宗教国家なので “Merry Christmas!” の代わりに “Happy Holidays!” 「楽しい祝日を」「素敵な休暇を」などという人も多い(* 特にお店など)
2-5 第5文型(SVOC)
主語(Subject)と動詞(Verb)と1つの目的語(Object)と1つの補語(Complement)で文章が成立し、SVOC「SはOをCにVする」の形になるものを第5文型と言います。
目的語(Object)と 補語(Complement)の間には「主語ー述語」(O=C)の関係が成り立ちます。
第5文型の 補語(Complement)は 目的語(Object)の〈性質〉や〈状態〉を表しています。
このサイトでは5文型の動詞を下記の5つに分けて説明します。
第1講「文型」では以下の2つ(① と ②)を学習します。
① SVO to do – 型の動詞
“SVO to do -” 型の動詞とは “O to do -” の間に 「Oがこれから〜する」という〈SV関係〉が成立する動詞です。
数が多いので、「基本レベル(中学で学習するもの)」と「応用レベル(高校で学習するもの)」の2つに分けて説明します。
中学で学習する SVO to do – 型の動詞
tell | O to do – | 「Oに〜するように言う」 |
ask | O to do – | 「Oに〜するように頼む」 |
want | O to do – | 「Oに〜してもらいたい」 |
order | O to do – | 「Oに〜するように命じる」 |
expect | O to do – | 「Oに〜することを期待する」 * ex「外を」+ spect「見る」から |
advise | O to do – | 「Oに〜するよう忠告する」 * ad「〜の方を = to」+vise「見る」から |
request | O to do – | 「Oに〜するよう要請する」 * re「再び」+ quest「求める」 |
help | O (to) do – | 「Oが〜するのを助ける」 |
require | O to do – | 「Oが〜するように要求する」 * re「再び」+ quire「求める」 |
enable | O to do – | 「Oが〜するのを可能にする」 *en「〜する」+ able「可能に」 |
warn | O to do – | 「Oに〜するように警告する・注意する」 |
would like | O to do – | 「Oに〜してもらいたい」 |
desire | O to do – | 「Oに〜してほしいと(強く)望む・願う」 |
高校で学習する SVO to do – 型の動詞
cause | O to do – | 「Oに〜させる(原因となる)」 |
lead | O to do – | 「Oを〜する気にさせる」 |
persuade | O to do – | 「Oを説得して〜させる」 * per「完全に」+ suade「強くすすめる」から |
encourage | O to do – | 「Oに〜するように励ます・勧める」 * en「〜する・〜を与える」+ courage「勇気」から |
induce | O to do – | 「Oに勧めて〜させる・Oが〜するように仕向ける」 * in「中へ」+ duce「導く」から |
remind | O to do – | 「Oに〜することを気づかせる」 * re「再び」+ mind「気づく」から |
compel | O to do – | 「Oに〜することを強いる・強制する」 * com「共に」+ pel「駆り立てる」から |
allow | O to do – | 「Oが〜するのを許す」 * allow は [əláʊ](アラウ)と発音する |
force | O to do – | 「Oに無理やり〜させる」 |
wish | O to do – | 「Oが〜することを望む・Oに〜してほしい」 |
invite | O to do – | 「Oに〜するように勧める・誘惑する」 |
urge | O to do – | 「Oに〜するよう(しきりに)説得する・促す」 |
wish | O to do – | 「Oが〜することを望む・Oに〜してほしい」 |
permit | O to do – | 「Oが〜することを許す」 * 書面・規則・決定などにより公式に認めること |
tempt | O to do – | 「Oを〜するよう誘惑する」 |
command | O to do – | 「Oに〜するように命令する」 |
beg | O to do – | 「Oに〜するように頼む・懇願する」 |
高校で学習する SVO to do – 型の動詞 は文法問題だけでなく、下線部和訳、空所補充、英作文、正誤問題、会話問題など色々な場面で問われます。
少しずつ慣れていこう!
② 中学で習ったSVOC
中学生の時に習った SVOC を取る動詞を見ていきましょう。
補語に 名詞・形容詞 をとるもの
believe | OC | 「OがCだと思う・信じる」 |
consider | OC | 「OがCだとみなす・思う」 |
find | OC | 「OがCだと分かる・思う」 |
make | OC | 「OをCにする」 |
think | OC | 「OがCだと思う」 |
We(S) believed(V) him(O) (to be) honest(C).
「私たちは彼が正直であると信じた」
They(S) consider(V) Ohtani(O) (to be) a great baseball player(C).
「大谷は偉大な野球選手であると考えられている」
I(S) found(V) the Nelson Marshmallow Sofa(O) comfortable(C).
「ネルソンのマシュマロソファーは座り心地が良かった」
ネルソンのマシュマロソファーとは SPY×FAMILYの第2巻の表紙でアーニャが座っている椅子のことです。
補語に(主に)形容詞をとるもの
keep | OC | 「OをCにしておく」(* 意図的に保つ) |
leave | OC | 「OをCのままにしておく」(* 放置) |
paint | OC | 「OをCの色に塗る」 |
set | OC | 「OをCにする」 |
Please keep(V) it(O) secret(C) from my father.
「お父さんには秘密にしておいてね」
Don’t leave(V) the door(O) open(C).
「窓を開けっぱなしにしていてはいけません」
Let’s paint(V) the wall(O) blue(C).
「壁を青く塗ろうよ」
補語に(主に)名詞をとるもの
appoint | OC | 「OをCに任命する」 * ap「〜を = to」+ point「指さす」から |
call | OC | 「OをCと呼ぶ」 |
elect | OC | 「OをCに選ぶ」 |
name | OC | 「OをCと名付ける」 |
The board(S) appointed(V) him(O) head of the committee(C).
「役員会は彼を委員会の委員長に任命した」
I(S) called(V)him(O)Ken(C)after his grandfather(副).
「祖父の名を取って彼をケンと名付けた」
* after ~ 「〜にちなんで・〜の名をもらって」(アメリカ英語だと for ~)
The committee(S) elected(V) him(O) chairman(C).
「委員会は彼を委員長に選んだ」
それでは次行ってみよう!