英作文演習

英作文演習 1-4

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1-4 時の表現

ここでは「時の表現」の演習を行います。

以下の問題に挑戦してみましょう!

時の表現

問 以下の日本文を英訳してください。

12. クラシック音楽を聴くと、いつも気持ちが落ち着く。
  (Listening で始める)

13. 彼女はこのホテルに5時までに到着することになっていた。

14. なぜだか分からないけど、最近とても疲れてるんだ。

15. 彼は政界に入ってちょうど30年目に日本の総理大臣になった。

16. 外国に行って初めて、日本の伝統文化の素晴らしさに気づくことが多い。


 

 

解答・解説(その12)

12. クラシック音楽を聴くと、いつも気持ちが落ち着く。
  (Listening で始める)

 

公式

「Sが私を落ち着かせる」(* 無生物主語)
① S makes(V) me(0) feel relaxed(do-)
② S relaxes(V) me(O)

今回は問題文の「気持ちが落ち着く」を「落ち着いた気持ちにさせる」と訳出するのがポイントです。
“make O do -” で「O(人・物など)に〜させる」の意味です。
“S relax O” は「S(人・物・事が)がO(人)をくつろがせる・リラックスさせる」の意味です。

→ “feel(V) relaxed(C=p.p.)” で「くつろぐ・リラックスする」の意味になります。
× makes(V) me(O) relaxed(C=p.p.)
makes(V) me(O) feel relaxed(do-)

上の形ではあまり使いません。
“makes me feel -” の形で使うと覚えておきましょう!

 

語句

「クラシック音楽」classical music

classical” は「(主に芸術・科学の分野で)古典派の・古典主義の・伝統派の」の意味です。

(例) classical ballet 「クラシックバレエ」
(例) classical physics 「古典物理学」
(例) classical art 「古典美術」

× classic music” とは言わないことに注意しましょう!

“classic” は「(古代ギリシャ・ローマの)古典の・古典に関する」の意味です。

(例) classic culture「(古代ギリシャ・ローマの)古典文化」
music” 「音楽」は不可算名詞です。

(例) make music 「曲を作る・音楽を演奏する・歌う」
(例) listen to music 「音楽を聴く」
(例) compose[write] music 「作曲する」
(例) play[perform] music 「音楽を演奏する」
(例) dance to music 「音楽に合わせて踊る」
(例) a piece of music 「1つの曲」

 

解答例

Listening to classical music(S) always(副) makes(V) me(O) feel relaxed(do-).

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直訳は「クラシック音楽を聴くことはいつも私をリラックスした気持ちにさせる」です。
Listening to classical music” 「クラシック音楽を聴くこと」は動名詞です。
今回は「主語が動名詞(抽象概念)」+「動詞が make O do -」

→ 無生物主語(条件)の文章になっています。

 

Listening to classical music(S) invariably(副) relaxes(V) me(O).

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直訳は「クラシック音楽を聴くことはいつも私をリラックスさせる」です。
invariably” は「いつも・変わることなく」(= always)の意味の副詞です。
“invariably” の代わりに “never fail to do ~”「必ず〜する」(* always より強意的)も可です。

 

解答・解説(その13)

13. 彼女はこのホテルに5時までに到着することになっていた。

 

公式

「5時までに」① by five
② by 5 o’clock
③ by 5 p.m.
④ by 5:00

× by 5” は不可です。

時刻は単なる数字では表すことができません。
“by ~” は「〜までには」という 限界・完了 を表す前置詞です。”by ~” はある時までに主節の動作・行為・状態が終わることを表します。

瞬間を表す動詞 “finish / arrive / get to / return” などと共に使います。

(例)I have to finish my assignments by Monday.
 「月曜までに宿題を仕上げなければならない」

”until ~” は「〜までずっと」という 継続 を表す前置詞です。”until ~” はある時まで主節の動作・行為・状態が継続することを表します。

継続を表す動詞 “wait / stay / sleep / study / be / keep -ing” などと共に使います。

(例)We need to stay here until two o’clock.
 「2時までここにいないといけない」
否定文だと、以下のような違いが生じます。

① He will not come here by 9 o’clock.
 「彼は9時までには来なかった」

by 9 o’clock” は「9時までには来なかった」という意味です。これは「9時以降のある時には来る」ということを暗示します。


② He will not come here until 9 o’clock.
「彼は9時まで来なかった」

until 9 o’clock”は「9時まで来ないという状態(* not come は「来ていない」という状態)が続く」という意味です。これは「9時ちょうどにはここ来る」ということを暗示します。

by と before の違いについて

① She arrived at Tokyo by 10 o’clock.

“by 10 o’clock” 「10時までには」は「10時ギリギリに」ということを暗示します。


② She arrived at Tokyo before 10 o’clock.

“before 10 o’clock”「10時前に」は「10時より前に」ということを漠然と表し、特定の時は暗示しません。

 

語句

「〜に到着する」① arrive at ~
② get to ~
③ come to ~

“reach ~” は「(時間をかけて)〈場所・目的地など〉に着く・到着する」の意味です。

今回の問題文に使うと、「とても苦労してホテルに着いた」というニュアンスになるので、使わない方が良いでしょう。

「〜することになっている」① be supposed to do ~
② be expected to do ~

“① be supposed to do ~” は「(法律・約束・習慣などで)〜することになっている・〜するはずである・〜しなければならない」の意味です。

言いづらいことや助言をするときに、この “be supposed to do ~” で一般論を述べます。

多くの場合、実際にはそうなっていない[なりそうもない・ならないかもしれない]ことを暗示します。

(例) I’m supposed to do my homework every night.
  「毎晩宿題をしないといけない(けどしていない)」【Genius 5th】

(例) Doctors are supposed to report any child abuse case to the police.
  「医者は児童虐待があれば、すべて警察に報告する義務があります」【O Lex 2】


過去形で使われる時はしばしば実現しなかったことを暗示します。

(例)He was supposed to be home by eight o’clock, but he was late.
  「彼は8時には帰宅しているはずだったが遅れた」【Wisdom】

また、否定文では「〜してはいけない(ことになっている)」の意味になります。
(例)No one is supposed to talk about it.
  「誰もそのことを話してはいけない」【Wisdom】

“② expect O to do ~” は「Oが〜するだろうと思う・Oに〜することを求める」の意味です。
× She was going to do ~” だと「五時までに到着するつもりだった」という彼女の意志を表すので不可です。

 

解答例

She(S) was supposed to arrive at(V) this hotel(O) by five(副).

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She(S) was expected to get to(V) this hotel(O) by five o’clock(副).

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解答・解説(その14)

14. なぜだか分からないけど、最近とても疲れてるんだ。

 

公式

「最近〜である」① recently[lately] I’ve been ~
② these days[nowadays] I’m ~

“recently”「最近・この間・先頃・さっき」 は「現在より少し前に起きた1回限りの動作」について用います。

共に使う動詞は「過去形・ 現在完了形」です。

(例)They got married only recently.
  「彼らはつい最近結婚した」

(例)I’ve recently got the newest cellphone.
  「最近、一番新しい携帯電話を買った」
“lately”「(ここ)最近(は)・近頃・このところ」は「少し前から現在までに継続している行為や反復される行為」について用います。

共に使う動詞は「現在完了形・現在完了進行形」です。位置は文末が多いです。

(例)I haven’t seen him lately.
  「最近彼に会ってない」

(例)I haven’t been feeling well lately.
  「最近、体の調子が良くない」
Longman Activator Thesaurus(類義語辞典)には以下のように書いてありました。

recentlyuse this to say that something has been happening for a few weeks or months, and it is still happening now.
latelyin the recent past until now, especially during the weeks or days closest to now.


Activator によると、”recently” は「数週間から数ヶ月」、”lately” は「数週間から数日」を指しているようです。

否定文・疑問文は行為や動作が行われていないので、上記の期間の差が生じません。この場合は “recently”, “lately” どちらも使えます。

(例) Have you seen any interesting movies lately[recently]?
  「最近、何か面白い映画を見ましたか」
“lately” 「この頃(では)・近頃(では)・最近(では)」は「昔と比較して最近のことを述べる」時に使います。nowadays も同じ意味ですが、少しかたくなります。

共に使う動詞は「現在形・現在進行形」で、時に「現在完了形」でも用います。

(例)These days I prefer to stay at home.
  「最近は家にいる方が良くなっている」【Wisdom】

(例)She doesn’t drink these days.
「最近、彼女はお酒を飲んでいません」【Genius 5th】 

(例)I’ve lost interest in politics these days.
  「最近、政治に興味を失った」(* 完了形と共に)【Wisdom】
「この○○日間」を英語で表現する場合 “× these ○○ days” と書くとかなり古風な表現になります。

最近の英語では “for the last ○○ days” や “for the past ○○ days” などと表現します。
“these days” 「この頃(では)・近頃(では)」通例、”in” をつけません。ただし、”of” や “when” などの修飾語がつくときは “in” が付きます。

(例)in these days of rising house prices
  「住宅価格が上昇する近頃は」【Genius 5th】 

(例)in these days when there seems to be no moral standards
  「道徳的な基準がないように思われる近頃は」【Genius 5th】 
“these days” や “nowadays” は「(昔と比較して)最近では」という意味なので、昔と比較しない場合は “now” や “at the moment” などを使います。


語句

「なぜだか分からないが〜」I don’t know why, but ~

“△ I don’t know the reason why SVO” は 旧情報であることを表す “the reason” が唐突に出てくるので若干不自然です。

上の語句のように “I don’t know why, but ~” とした方が良いでしょう。

 

解答例

・ I don’t know why, but I’ve been very tired lately.

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副詞は “lately” を使いました。動詞が 完了形 になることに注意しよう。

 

・ I don’t know why, but these days I’m very tired.

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副詞は “these days” を使いました。動詞が 現在形 になることに注意しよう。

 

解答・解説(その15)

15. 彼は政界に入ってちょうど30年目に日本の総理大臣になった。

 

公式

「〜してから 年月 後に」年月 after 〜
年月 after SVO

時間差を表す語句は after よりも前に置きます。

(例) They showed up a few minutes after we arrived.
  「私たちが到着して数分後に彼らが姿を見せた」

上の 公式 は書き言葉で好まれる表現で、話し言葉だと、以下のように表現されます。

We arrived, and a few minutes later they showed up.

 

語句

「政界に入る」enter[go into] politics
enter the world of politics
③ become a politician

“①・② enter ~” は「(特定の職業)に就く・〜の道に進む」の意味です。

× enter into ~” は「(契約など)を結ぶ・(議論・交渉など)を始める」の意味なので不可です。
go into ~” は「(事業・職業)を始める・(仕事をするために組織)に入る」の意味です。

(例)go into business for oneself
   「一人で商売を始める」【Wisdom】
“politics” は「政界・政治活動・政治家の職」の意味です。
“the arena of politics”, “the political arena” 「政界・政治の舞台」という表現もあります。

“arena” は「活動の場・〜界」の意味です。
“③ become a politician” は「政治家になる」の意味です。

「政界を退く」は “retire from politics[political life]” と言います。

 

「日本の総理大臣」① the Prime Minister of Japan
② the prime minister of Japan
③ Japan’s prime minister

首相は一人なので “the” をつけます。
② のように全て小文字で書いても構いません。
“the Premier” という新聞や放送で使われる表現もあります。

各国の首相は以下のように表現します。

日本・英国などthe prime minister
フランス・イタリア・中国などthe premier
ドイツ・オーストリアなどthe chancellor [tʃǽnsələr]

ちなみに「首相・総理」は ”deputy prime minister” と言います。

“deputy” [dépjəti] は「代理の・副〜」の意味です。会社や政府などで2番目の地位にいる人に使う形容詞です。

 

 

解答例

He(S) became(V) the Prime Minister of Japan(C) exactly 30 years after he entered the world of politics.

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just 30 years” とすると「わずか(ほんの・たった)30年で (= only 30 years)」と解釈される可能性があるので、”exactly” や “precisely” を使います。
“exactly” は「ちょうど・正しく・きっちり」の意味の副詞です。
“just” と数量表現

It’s just 10 o’clock (now). と書くと、「ちょうど10時だ」ではなく「やっと10時だ」「まだ10時だ」と解釈されることが多いです。

“just + 数量表現” は 「ちょうど・まさに」の意味ではなく「ようやく・かろうじで・やっと」の意味で、その数を少ないと考えていることを暗示します。



「ちょうど10時だ」と表現したければ、以下のように “exactly” や “precisely” を使います。

・ It’s exactly[precisely] 10 o’clock.
・ It’s 10 o’clock exactly[precisely / sharp].

→ “sharp” は「キッカリに・ちょうどに」の意味の副詞です。時刻を表す語句の後ろに置きます。

(例) The library opens at nine o’clock sharp.
   「図書館は9時ちょうどに開く」

 

It was precisely 30 years after he entered politics that he(S) became(V) the prime minister of Japan(C).

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It is 副詞 that SVC” 「〜なのは 副詞 である」の強調構文を使いました。
今回は “precisely 30 years(年月) after(after) he(S’) entered(V’) politics(O’)“「彼が政界に入ってちょうど30年後に」という副詞節を強調しています。
“precisely” は「正確に・きちんと」の意味の副詞です。

(例)at precisely ten o’clock 「ちょうど5時に」
    = at ten o’clock precisely

 

 

解答・解説(その16)

16. 外国に行って初めて、日本の伝統文化の素晴らしさに気づくことが多い。

 

公式

「…して初めて〜する」① It is not until … that 〜
② not 〜 until …

“① It is not until … that 〜” の訳出の順序について

前から訳します。

今回の問題文だと、”…” の部分に「外国に行く」が入り、”〜” の部分に「日本の伝統文化の素晴らしさに気づく」が入ります。

 

語句

「外国に行く」① go abroad
② go overseas
③ go to a foreign country
④ leave Japan(日本を離れる)

abroad“, “overseas” は「外国へ(に・で)・海外へ(に・で)」の意味の副詞です。

→ “abroad”, “overseas” は [1-2 感覚・認識の表現(その4)] でも学習しました。

「日本の伝統文化の素晴らしさ」
how wonderful(C) traditional Japanese culture(S) is(V)
② the value of traditional Japanese culture

“①” は「どれほど日本文化が素晴らしい」と考えました。

→ “how 形・副” は「どれほど・どれくらい〜か」の意味で、「程度・数量・年齢 など」を尋ねる時に使う表現です。
今回の「〜の素晴らしさ」は “①” のような間接疑問文で書いた方が(文の切れ目が分かりやすくなるので)読みやすい英語になります。

「〜に気づく」realize ~
come to appreciate[understand] ~

“① realize ~” は「(色々考えた結果)〜が分かる」の意味です。
come to do ~” は「(一定期間の経験から)〜するようになる」の意味です。

“do ~” の部分には 認知・精神状態・態度などを表す 状態動詞 が入ります。

(例)know, understand, believe, realize, expect, think, appreciate, feel など
× come to be 形容詞” は不可です。”get ~” か “become ~” で表現します。

(例) “ get[become] tired”「疲れる」
   → “× come to be tired” は不可 
“appreciate ~” は「〜を正しく理解する・〜の価値を認める」の意味です。

“appreciate ~” は ap「〜に = to」+ preciate「値段をつける」→「〜に値段をつける」→『〜の価値がわかる』と語源を使って覚えよう!
× find wh-節” は「(調査・研究などを通じて)〜を知る・発見する」なので、この問題文では不可です。
× notice ~” 「〜に気づく」は知覚動詞(見たり、聞いたり、感覚で気づくことを表す)なのでこの問題文では不可です。

→ 「(色々考えて)〜に気づく」は “realize ~” を使うと覚えておこう!

“come to do ~” の類似表現には以下のようなものがあります。

get to do ~「(だんだん)〜するようになる」
learn to do ~「(学習して)〜するようになる」
grow to do ~「(成長して)〜するようになる」


これらに関しては [1-5 「〜になる」の表現] でも学習します。

 

解答例

It is often not until you(S’) go(V’) abroad(副) that you(S) realize(V) how wonderful traditional Japanese culture is(O).

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“It is not until … that 〜” を「…して初めて〜する」(* 前から訳す)を使いました。

You(S) often(副) don’t realize(V) the value of traditional Japanese culture(O) until(接) you(S’) leave(V’) Japan(O’).

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“not 〜 until …” 「…するまで〜しない・…して初めて〜する」を使いました。
一般論とと考え、主語は “You” にしました。”one” だと表現がかなり堅くなります。
“not often do ~” と “often not do ~” の違い

not often do ~” 「〜することはあまり多くない

not「否定」+ often do ~ 「しばしば〜する」
→ “often do ~” は “not” の影響を受けます。
→ “You don’t often realize ~” だと「〜に気づくことはあまり多くない」の意味になります。


* “not often” 「めったに〜ない」= “seldom” と覚えよう!


often not do ~” 「〜しないこともしばしばある

often 「しばしば〜する」 + not do ~「否定」
→ “not do ~” は “often” の影響を受けます。
→ “You often don’t realize ~” だと「〜に気がつかないこともしばしばある」の意味になります。


今回はこちら(You often don’t realize …)を使いました。